読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Small dreams≧Real life

「ぽぽぴ」のBLOGへようこそ。ルポライターを目指し日々奮闘中。日常の些細な事だけでなく完全オリジナルのショートストーリーなどを含めて幅広く記事を書いて載せています。但し更新の頻度は不規則です。

記憶(first story)

渋滞を抜けて、田んぼが一面に広がる道を走っていた。愛車のTW200が軽快な音を立てて走っている。高校生の時に中古で購入したバイクなのに10年経っても乗り続けている。エンジンが大きいバイクじゃないのでトコトコとのんびり走っていた。なにしろ後ろには全く車やバイクが来る気配がなかったからだ。昨日の雨が残っているのか日に当たらない日陰の部分は湿っていた。新鮮な空気とガソリンの匂いが混じりあい非日常を演出する。田んぼの道を抜ければ間もなくコバルトブルーに輝く海が広がるはすだ。予め地図で確認しといたので間違いないはずだ。突き当たりの信号を左折すると狭い道に入った。「あれ。なんか違うかも。」古い家並みが隣接していて、営業している気配もなくなんだか廃れている。店自体は開いてるから営業しているのだろうか?この辺りにあるはずなんだけど。どうやら道に迷ったようだ。近くの角にバイクを停車させてポケットからスマートフォンを出して地図を確認した。斜め前の店の中からこちらをじっと見つめている人がいる。目付きが不審者を見る目になっていたので困惑した。とりあえず大きく手を振って合図してみる。益々顔色が暗くなりとうとう店の中から出てきた。こちらの作戦勝ちだと心の中でガッツポーズした。店から出てきたのは腰が曲がったおばあちゃんだった。歩くのも大変そうにゆっくりとこちらに向かってきた、「こんにちは。」とりあえず挨拶してみた。「あんた何やってる」「あの道に迷ってしまいまして地図を確認してます。」「そうか。どこ探しとるの?」 

(続く)

 

広告を非表示にする