Small dreams≧Real life

ルポライターを目指し日々奮闘中。日常の些細な事も含めて、オリジナル記事や創作したストーリーを載せています。

この街で生きていく

池袋。副都心として多くの人が行き交う街として知られる。高層ビルとショッピングモールが林立し東京の象徴とも言える光の部分と、居酒屋、風俗街を中心とする夜の街として裏表の顔を持つ場所だ。池袋西口を降りて、スクランブル方式の信号を斜めに横切り西口公園に向かう。朝一番に通ると、都会の臭いがむんむんする。酒、たばこなどに特有の臭いと嘔吐の後の汚物、食べ物のごみが混ざった異臭の匂いが辛い。朝の爽やかな気分から一転、不快な気持ちになる。だけどこの人間の匂いが池袋の良いところで、動物的本能が求める。華やかさの裏には、常に汚さが両立する。大学に向かっているのだが、東京芸術劇場のすぐ横を過ぎ、信号で一時停止。タイミングが悪く信号でストップ。信号を渡り暫く直進すると別れ道に差し掛かる。右手が立教通りになり、正門への近道だ。一方で左手に進むと裏門の方へ進む。わたしは、正門から入るのを避け裏門へ回る。某テーマパークへの道であるかのごとく人混みに耐えられない。髪を明るく染め、流行りのファッションを着こなしテニスのラケットを堂々と振り下げて大学に通う人間に遭遇する確率が高い。颯爽と歩くが顔には覇気がなくて頼りない。私を含めて何のために大学に来ているのか問いたくなる大学生活。大学まで残り数百メートルの距離に西池袋公園がある。公園の入り口に浮浪者が荷物を置き陣取っている。汚れた顔とヨレヨレでボロボロ になって破けた服を着ている。カートの上に空き缶の袋が積み重ねられていて今にも壊れそうだ。しかし顔には落胆がなく覇気がある。池袋に強く根を張り懸命に生きている。プライドを持って、明日を手にいれようと必死だ。一本通りの先には生温い大学生活で日々墜落していく大学生がいる。両方の顔が頭に浮ぶ。私は自分らしく生きる。重苦しい神妙な顔で、裏門から大学に入り不相応のオシャレな煉瓦基調のキャンパスに消えていく。